しきさいGeoTIFF・雪氷 | 陸圏 | 海洋 | 大気 | L1B

Level2 / Level3 雪氷プロダクト

プロダクト名をクリックすると、プロダクトの内容を確認頂けます。
複数の観測波長のSD配列(データセット)がある場合は、一部を表示しています。

積雪・海氷分布(SICE)

Level2, Level2統計プロダクトは、タイル単位のHDF5ファイルとして提供します。 (タイルプロダクトについては、FAQ https://shikisai.jaxa.jp/faq/faq0080_j.htmlをご覧ください。)
Level3プロダクトは、個別の物理量プロダクトとして全球単位で提供します。
G-Portal:HDF5 G-Portal加工要求:GeoTIFF JASMES:NetCDF4

物理量等

積雪・海氷分布(SICE)

積雪・海氷域分布(雲検知含む)

分解能

Level2:250m、1km

Level2統計:1km

Level3:1/24deg(4.6km)

Level2

Level2統計(8日)

Level2統計(1月)

Level3(1日統計)

(左 : 北極 右 : 南極)

Level3(8日統計)

(左 : 北極 右 : 南極)

Level3(1月統計)

(左 : 北極 右 : 南極)

オホーツク海海氷分布(OKID)

Level2プロダクトは、シーン単位のHDFファイルとして提供します。
Level3プロダクトの提供はありません。上記の積雪・海氷分布をご利用ください。
G-Portal:HDF5 G-Portal加工要求:GeoTIFF JASMES:NetCDF4

物理量等

オホーツク海海氷分布(OKID)

雲域識別を含むオホーツク海周辺の海氷域分布

分解能

Level2:250m、1km(観測による)

Level2

雪氷面温度&浅層積雪粒径&雪氷面アルベド(SIPR)[雪氷面温度(SIST)/ 浅層積雪粒径(SGSL)/ 雪氷面アルベド(SALB)]

Level2プロダクトは、雪氷面温度(SIST)、浅層積雪粒径(SGSL)、雪氷面アルベド(SALB)を1つのHDF5ファイルとしてタイル単位で提供します。
Level2統計プロダクトは、個別の物理量プロダクトとしてタイル単位で提供します。
(タイルプロダクトについては、FAQ https://shikisai.jaxa.jp/faq/faq0080_j.htmlをご覧ください。
Level3プロダクトは、個別の物理量プロダクトとして全球単位で提供します。現在、雪氷面アルベドの提供はありません。
G-Portal:HDF5 G-Portal加工要求:GeoTIFF JASMES:NetCDF4

物理量等

雪氷面温度(SIST)

積雪・海氷表面の温度(Kelvin)

分解能

Level2:250m、1km

Level2統計:1km

Level3:1/24deg(4.6km)

Level2

Level2統計(8日)

Level2統計(1月)

Level3(1日統計)

(左 : 北極 右 : 南極)

Level3(8日統計)

(左 : 北極 右 : 南極)

Level3(1月統計)

(左 : 北極 右 : 南極)

浅層積雪粒径(SGSL)

波長865nmの反射率をもとに抽出する積雪の浅い層に存在する氷結晶の粒径

分解能

Level2:250m、1km

Level2統計:1km

Level3:1/24deg(4.6km)

Level2

Level2統計(8日)

Level2統計(1月)

Level3(1日統計)

(左 : 北極 右 : 南極)

Level3(8日統計)

(左 : 北極 右 : 南極)

Level3(1月統計)

(左 : 北極 右 : 南極)

雪氷面アルベド(SALB)

晴天時の雪氷面アルベド

Level2:250m、1km

Level2統計:1km

Level2

Level2統計(8日)

Level2統計(1月)

しきさいデータのGeoTIFFデータを利用するには、以下の方法があります。

・標準データをG-Portalから入手して、ツールを用いてい変換する方法

  • -CUI:GCOM-C SGLI地図投影・GeoTIFF出力ツール(下記の「使用ツール」からダウンロードサイトへリンクしています。)
  • -GUI:フォーマット変換ツール(ツール名をクリックすると、ダウンロードページに移動します)

・netCDFデータをJASMESサイトから入手して、GeoTIFF変換する方法

  • QGISの形式変換等によりGeoTIFF変換できます。全球データは、経度180度が中心となっていますので、必要に応じて参照座標系の設定が必要です。下記資料にQGISでの設定方法を掲載しています。
  • コマンドラインでの変換方法は、以下のFAQをご覧ください。
  • https://shikisai.jaxa.jp/faq/faq0092_j.html

・G-Portalの加工要求からGeoTIFFを選択して入手する方法

使用ツール

G-Portalから入手したHDF5「しきさい画像」を、地図投影画像に変換し、GeoTIFFファイルで出力する方法を紹介します。
ツール名をクリックすると、ダウンロードサイトへリンクします。

対象プロダクト 使用ツール  

Level2(L2)
Level2統計(L2統計)

GCOM-C SGLI地図投影・GeoTIFF出力ツール
G-Portal内の「ツール・ドキュメント」ページにリンクします。
G-portal:Windows、Linux

Level3(L3)

QGIS(Quantum GIS)/gdal
外部サイト:英語版へリンクしますが、画面右の「English ▼」で「日本語」選択で日本語版になります。
Windows、Linux等

上記、使用ツールと下記サンプルデータを使ったGeoTIFFファイル出力方法を説明します。

サンプルデータ

G-Portalからのダウンロードをお願いします。

Level2 SIPR:
2022年03月09日観測 北海道(タイル番号:0428) 昼間
GC1SG1_20220309D01D_T0428_L2SG_SIPRK_3000.h5(1MB)

Level3 SIST:
2022年03月月平均 世界 昼間
GC1SG1_20220301D01M_D0000_3MSG_SISTF_3000.h5(5MB)

1)Level2プロダクト(単一SD配列)変換時のコマンド例

Windowsの「コマンドプロンプト」等で、「SGLI_geo_map_win.exe」のあるディレクトリへ移動します。
(Windowsの「コマンドプロンプト」は、Windows スタート > Windows システムツール > コマンド プロンプト をクリックすると、起動できます) 下記は、Cドライブ直下のsgli_dataフォルダにSGLI_geo_map_win.exeとデータを格納したdataフォルダがある例です。

コマンドは、Image_data内のSD配列 SISTを地図投影して、LZW圧縮したGeoTIFFファイルとして出力します。
画素値65535を無効値として設定し、attribute(テキスト情報)内のslope、offset値をGDAL_METADATAタグに格納します。
値は、GeoTIFF変換時に一緒に出力されるxmlファイル内のタグで確認できます。

>SGLI_geo_map_win.exe c:\sgli_data\data\GC1SG1_20220309D01D_T0428_L2SG_SIPRK_3000.h5 -d Image_data/SIST -r 0 -a default -n 65535 -z -o c:\sgli_data

コマンド説明

オプションコマンドの詳細は、取扱説明書をご確認ください。

  • SGLI_geo_map_win.exe:Windows版 GCOM-C SGLI地図投影・GeoTIFF出力ツール
  • GC1SG1_20220309D01D_T0428_L2SG_SIPRK_3000.h5:G-Portalから入手したプロダクト名
  • -d Image_data/SIST:変換対象のSD配列(データセット)名
  • -r 0:リサンプリング法(NN)
  • -a default:物理量等の変換係数(slope/offset)を設定。QGISのようにソフトウェアが対応していれば、変換後の値が表示されます(データは、元の値を維持します)。
  • -n 65535:無効値の指定
  • -z:LZW圧縮の適用
  • -o C:\sgli_data:任意の出力先を指定

変換されたGeoTIFFファイルに格納されるTag情報については、<GeoTIFF Tag情報>を参照ください。

変換画像をQGISで表示

2)Level2/Level2統計プロダクトの複数SD配列を1ファイルにまとめる例

Windowsの「コマンドプロンプト」等で、「SGLI_geo_map_win.exe」のあるディレクトリへ移動します。
(Windowsの「コマンドプロンプト」は、Windows スタート > Windows システムツール > コマンド プロンプト をクリックすると、起動できます)
下記は、Cドライブ直下のsgli_dataフォルダにSGLI_geo_map_win.exeとデータを格納したdataフォルダがある例です。

コマンドは、Image_data内のSD配列 SISTとQA_flagを地図投影して、LZW圧縮したGeoTIFFファイルとして出力します。
画素値65535を無効値として設定し、attribute(テキスト情報)内のslope、offset値をGDAL_METADATAタグに格納します。
値は、GeoTIFF変換時に一緒に出力されるxmlファイル内のタグで確認できます。
※物理量1ファイルとQA_flagの2ファイルを出力して、QGISで表示する場合は、レイヤプロパティ > シンボロジ > レンダリングタイプを単バンドグレーにして表示します。

>SGLI_geo_map_win.exe c:\sgli_data\data\GC1SG1_20220309D01D_T0428_L2SG_SIPRK_3000.h5 -c SIST,QA_flag -r 0 -a default -n 65535 -z -o c:\sgli_data

コマンド説明

オプションコマンドの詳細は、取扱説明書をご確認ください。

  • SGLI_geo_map_win.exe:Windows版 GCOM-C SGLI地図投影・GeoTIFF出力ツール
  • GC1SG1_20220210D01D_T0428_L2SG_SIPRK_3000.h5:G-Portalから入手したプロダクト名
  • -c SIST,QA_flag:変換対象のSD配列(データセット)名
  • -r 0:リサンプリング法(NN)
  • -a default:物理量等の変換係数(slope/offset)を設定。QGISのようにソフトウェアが対応していれば、変換後の値が表示されます(データは、元の値を維持します)。
  • -n 65535:無効値の指定
  • -z:LZW圧縮の適用
  • -o C:\sgli_data:任意の出力先を指定

変換されたGeoTIFFファイルに格納されるTag情報については、<GeoTIFF Tag情報>を参照ください。

3)Level3プロダクト変換時のgdalコマンド例

gdalコマンドを利用するため、OSgeo4W Shellを起動します。
(OSgeo4W Shellは、通常のインストールであれば、Windows スタート > QGIS 3.22.8 > OSgeo4W Shell をクリックすると起動できます。)
GeoTIFF変換するデータが格納されているディレクトリに移動します。

コマンドは、Image_data内のSD配列 SIST_AVEを地図投影して、LZW圧縮したGeoTIFFファイルとして出力します。
画素値65535を無効値として設定し、attribute(テキスト情報)内のslope、offset値をGDAL_METADATAタグに格納します。
slope、offset値は、gdalinfoコマンドやHDFView(ツールのダウンロードが必要です)等で確認できます。
表示例は、< Level2/Level3雪氷プロダクトのSD配列名確認方法>をご覧ください。

>cd C:\sgli_data
>gdal_translate -of GTiff -a_srs EPSG:4326 -a_ullr -180 90 180 -90 -a_nodata 65535 -a_scale 0.00055250002 -a_offset 240 -co COMPRESS=LZW HDF5:"GC1SG1_20220301D01M_D0000_3MSG_SISTF_3000.h5"://Image_data/SIST_AVE L3SIST_D01M.tif

コマンド説明
  • gdal_translate:フォーマット変換コマンド
  • -of GTiff:GeoTIFF出力
  • -a_srs EPSG:4326:入力ファイルの参照座標系を指定します。
  • -a_ullr -180 90 180 -90:左上、右下の座標値を指定します。
  • -a_scale, -a_offset:slope、 offset値を設定します。
  • -co COMPRESS=LZW:LZW圧縮を設定します。
  • HDF5:"GC1SG1_20220301D01M_D0000_3MSG_SISTF_3000.h5"://Image_data/SIST_AVE: gdalinfoで表示したときの変換対象のSUBDATASE_X_NAMEの情報(X:数字)
  • L3SIST_D01M.tif:出力ファイル名を指定します。

変換画像をQGISで表示

4)Level2/Level3プロダクトのQA_flag適用のgdalコマンド例

「GCOM-C SGLI地図投影・GeoTIFF出力ツール」で作成したSISTデータに、QA_flagの情報を適用する例を紹介します。
「GCOM-C SGLI地図投影・GeoTIFF出力ツール」のオプション「-c」で、SISTとQA_flagをGeoTIFFに変換しておきます。
以下のコマンドは、SISTのQAに設定されている1画素内の4-6bit(積雪状態),2bit(雲の有無)目のフラグがそれぞれ「111(7)」以外、「0(0)」のデータを抽出します。フラグは「0」または「1」です。
SISTのQA_flagの情報は、EORC GCOM-Cサイトの「プロダクトとアルゴリズム」 (https://suzaku.eorc.jaxa.jp/GCOM_C/data/update/Algorithm_SIPR_ja.html)でご確認頂けます。

>cd C:\sgli_data
>gdal_calc -A GC1SG1_20220309D01D_T0428_L2SG_SIPRK_3000_SIST_QA_flag.tif --A_band=2 --outfile=L2SIST_QA_flag.tif --calc="(((A >> 4) & 7) < 7) * (((A >> 2) & 1) == 0) * 1" --NoDataValue=65535

コマンド説明
  • gdal_calc:データ内の計算をするgdalコマンド
  • -A:計算式で使用するファイル名を「A」に設定
  • GC1SG1_20220309D01D_T0428_L2SG_SIPRK_3000_SIST_QA_flag.tif:計算対象のファイル名
  • --A_band=2:GeoTIFF内のQA_flagの格納順番を設定
  • --outfule:計算結果の出力ファイル名を任意に設定
  • --calc:計算式を設定
  • (A >> 4) & 7:bit情報を4bit分、右にずらします。上位bitのみを残します。また、bitのand計算して4-6bit目を抽出します。
  • < 7:抽出した4-6bitが111(7)以下の積雪があるデータを抽出します。
  • (A >> 2) & 1:bit情報を4bit分、右にずらします。上位bitのみを残します。また、bitのand計算して2bit目を抽出します。
  • == 0:抽出した2bitが0(0)の雲がないデータを抽出します。
  • * 1:条件式をすべて満たせば「1」を設定します。便宜上、"*1"を設定していますが、式を満たせば"1"となりますので、"*1"は設定しなくても支障ありません。
  • --NoDataValue:無効値を設定

<bit計算例>
※A >> 4 または、right_shift(A, 4)・・・・Aのある画素値(10進数:18431)「0100011111111111」があったとすると、
4個分右にシフトします。「010001111111」のデータになります。
※A & 7 または、bitwise_and(A, 7) ・・・・Aの画素値に対して「111」(10進数:7)のビット演算をします。元データの4-6bitを抽出します。

010001111111(1151)
&000000000111(7)
---------------------
000000000111(7)

(0 and 0 --> 0, 1 and 1 --> 1, 0 and 1 --> 0)

作成したQA_flagデータを用いたSISTデータを作成します。

>gdal_calc -A GC1SG1_20220309D01D_T0428_L2SG_SIPRK_3000_SIST_QA_flag.tif --A_band=1 -B L2SIST_QA_flag.tif --outfile=L2SIST_addQA.tif --calc="(A <= 59999) * (B == 1) * A + (A <= 59999) * (B == 0) * 65535 + (A > 59999) * (B == 1) * 65535 + (A > 59999) * (B == 0) * 65535" --NoDataValue=65535

コマンド説明
  • gdal_calc:データ内の計算をするgdalコマンド
  • -A, -B:計算式で使用するファイル名を「A」及び「B」に設定
  • GC1SG1_20220309D01D_T0428_L2SG_SIPRK_3000_SIST_QA_flag.tif:計算対象のファイル名「A」に設定
  • L2SIST_QA_flag.tif:フラグを抽出したファイル名「B」に設定
  • --A_band=1:GeoTIFF内の物理量SISTデータの格納順番を設定
  • --outfule:計算結果の出力ファイル名を任意に設定
  • --calc:計算式を設定
  • (A <= 59999) * (B == 1) * A:Aデータが有効値内で、Bデータが"1"のデータはAの値をそのまま残します。ここで、slope/offsetを用いた計算も可能です。
  • (A <= 59999) * (B == 0) * 65535:Aデータが有効値内で、Bデータが"0"のデータを無効値に割り当ています。
  • (A > 59999) * (B == 1) * 65535:Aデータが有効値外で、Bデータが"1"のデータを無効値に割り当ています。
  • (A > 59999) * (B == 0) * 65535:Aデータが有効値外で、Bデータが"0"のデータを無効値に割り当ています。

gdal_editでslope/offsetを設定します。

>gdal_edit -scale 0.00055250002 -offset 240 L2SIST_addQA.tif

QA_flagを適用したSIST画像をQGISで表示

Level3プロダクトのQA_flagの適用もLevel2と同様です。QA_flagは8bitデータです。必要に応じて適用してください。
以下は、入力データがない画素、エラーフラグのある画素を除外する例です。

>gdal_translate -of GTiff -a_srs EPSG:4326 -a_ullr -180 90 180 -90 -co COMPRESS=LZW HDF5:"GC1SG1_20220301D01M_D0000_3MSG_SISTF_3000.h5"://Image_data/SIST_QA_flag L3SIST_D01M_QA_flag.tif
>gdal_calc -A L3SIST_D01M_QA_flag.tif --outfile=L3SIST_D01M_QA_flag_cal.tif --calc="(A > 253) * 0 + (A <= 253) * 1"
>gdal_calc -A L3SIST_D01M.tif -B L3SIST_D01M_QA_flag_cal.tif --outfile=L3SIST_D01M_addQA.tif --calc="(A <= 59999) * (B == 1) * A + (A <= 59999) * (B == 0) * 65535 + (A > 59999) * (B == 1) * 65535 + (A > 59999) * (B == 0) * 65535" --NoDataValue=65535

コマンド説明
  • gdal_translate:フォーマット変換コマンド
    コマンドの内容は、「3) Level3プロダクト変換時のgdalコマンド例」を参照ください。
  • gdal_calc:データ内の計算をするgdalコマンド
    はじめのgdal_calcでは、QA_flagの有効範囲以外を"0"、有効範囲内を"1"に設定しています。
    2番目のgdal_calcは、以下の通りです。
  • -A, -B:計算式で使用するファイル名を「A」及び「B」に設定
  • L3LST_A01M.tifL3SIST_D01M_QA_flag.tif:計算対象のファイル名「A」に設定
  • L3SIST_D01M_QA_flag_cal.tif:フラグを抽出したファイル名「B」に設定
  • --outfule:計算結果の出力ファイル名を任意に設定
  • --calc:計算式を設定
  • (A <= 59999) * (B == 1) * A:Aデータが有効値内で、Bデータが"1"のデータはAの値をそのまま残します。ここで、slope/offsetを用いた計算も可能です。
  • (A <= 59999) * (B == 0) * 65535:Aデータが有効値内で、Bデータが"0"のデータを無効値に割り当てます。
  • (A > 59999) * (B == 1) * 65535:Aデータが有効値外で、Bデータが"1"のデータを無効値に割り当てます。
  • (A > 59999) * (B == 0) * 65535:Aデータが有効値外で、Bデータが"0"のデータを無効値に割り当てます。

gdal_editでslope/offsetを設定します。

>gdal_edit -scale 0.00055250002 -offset 240 L3SIST_D01M_addQA.tif

QA_flagを適用したSIST画像をQGISで表示

5)Level2/Level3雪氷プロダクトのSD配列名確認方法

SD配列名については、下記<Level2/Level3雪氷プロダクトのSD配列名>をご覧ください。
詳細については、EORC GCOM-C「標準プロダクトとアルゴリズム」のサイトをご確認ください。

SD配列は、以下の方法でもご確認いただけます。Level3プロダクトのGeoTIFF変換では、gdalinfoをご利用ください。

gdalinfo HDFView

QGISを標準インストールしている場合は、OSGeo4W Shellをご利用ください。
(スタートメニュー > QGIS 3.22.8 > OSGeo4W Shell)バージョン3.22の場合
変換対象のデータがあるディレクトリへ移動して、gdalinfoの後にファイル名を入力します。 Image_data_xxx_Offset, Slopeが、gdalではoffset, scaleに対応します。
SUBDATASET_X_NAMEの「Image_data/」の後ろが配列名です。gdalでの変換には、下線部分を指定します。

Level3 SISTの表示例
(1)Image_data内のSD配列名
(2)Geometry_data内のSD配列名(含まれない場合フォルダのみ)
(3)SIST_AVEの付加情報、slope、 offset情報等

>gdalinfo GC1SG1_20220301D01D_D0000_3MSG_SISTF_3000.h5

Image_data_SIST_AVE_Error_DN=65535
Image_data_SIST_AVE_Maximum_valid_DN=59999
Image_data_SIST_AVE_Minimum_valid_DN=0
Image_data_SIST_AVE_Offset=240
Image_data_SIST_AVE_Slope=0.00055250002
Image_data_SIST_AVE_Unit=kelvin
・・・・・・
Subdatasets:
SUBDATASET_1_NAME=HDF5:"GC1SG1_20220301D01D_D0000_3MSG_SISTF_3000.h5"://Image_data/SIST_AVE
SUBDATASET_1_DESC=[4320x8640] //Image_data/SIST_AVE (16-bit unsigned integer)
SUBDATASET_2_NAME=HDF5:"GC1SG1_20220301D01D_D0000_3MSG_SISTF_3000.h5"://Image_data/SIST_QA_flag
SUBDATASET_2_DESC=[4320x8640] //Image_data/SIST_QA_flag (8-bit unsigned character)


6)Level2/Level3雪氷プロダクトのSD配列名

  プロダクト名 物理量等 ID 主なSD配列名
Level2
積雪・海氷分布

積雪・海氷分布
SICE
SICE

オホーツク海海氷分布

オホーツク海海氷分布
OKID
OKID

雪氷特性(雪氷面温度・浅層積雪粒径)

浅層積雪粒径
SIPR
SGSL

雪氷面温度
SIST
SIST

雪氷面アルベド
SALB
SALB
Level2統計
積雪・海氷分布

積雪・海氷分布
SICE
SICE_Nsnow1, SICE_Nsnow2, SICE_Nsnow3

浅層積雪粒径

浅層積雪粒径
SGSL
SGSL_AVE

雪氷面温度

雪氷面温度
SIST
SIST_AVE

雪氷面アルベド

雪氷面アルベド
SALB
SALB_AVE
Level3
積雪・海氷分布

積雪・海氷分布
SICE
SICE_AVE

浅層積雪粒径

浅層積雪粒径
SGSL
SGSL_AVE

雪氷面温度

雪氷面温度
SIST
SIST_AVE

7)物理量変換方法

「GCOM-C SGLI地図投影・GeoTIFF出力ツール」でGeoTIFF変換した時に、同時に作成されるxmlファイルに物理量等変換の係数(slope/offset)が出力されます。
テキストエディタやブラウザで表示します。

以下は、SISTのxmlの例です。
<Data_description>内の計算式に、<Slope>、<Offset>の値を代入して、画素値の値を物理量に変換します。
<Data_description>Snow and ice surface temperature based on a model snow (SIST): SIST = slope*DN + offset</Data_description> <Slope>5.525000e-004</Slope>
<Offset>2.400000e+002</Offset>

gdalコマンドで計算する場合は、以下のコマンドで変換された値が格納されます。
Splope,Offset値は、「5.525000e-004, 2.400000e+002」のままでも問題ありません。

>gdal_calc -A input.tif --outfile=output.tif --type=Float32 --calc="A * 0.0005525 + 240" --NoDataValue=65535

8)データ品質フラグ(QA Flag)の確認

プロダクトの品質フラグ(QA_Flag)は、16bitまたは8bitの各bitのON(1)、OFF(0)の情報として格納されています。
プロダクトの品質情報は、Ver.3情報の「標準プロダクト&アルゴリズム」 (https://suzaku.eorc.jaxa.jp/GCOM_C/data/product_std_j.html) の各プロダクトページ「QA_flag情報」で確認いただけます。

ビット番号 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 2 1 0
値(例) 0 1 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0

9)GeoTIFF Tag情報

分類 Tag ID 名称
TIFF Field
258

BitPerSample

サンプルビット数

8 or 16
32(物理量変換時)

259

Compression

圧縮方式

1:圧縮なし
5:LZW(圧縮指定時)

257

ImageLength

イメージ長

画像のライン数

256

ImageWidth

イメージ幅

1ライン当たりのピクセル数

274

Orientation

走査方向

1:TopLeft(画像は表示どおりに保存)

262

PhotometricInterpretation

色表現形式

1:BlackIsZero(グレースケールイメージの0を黒として表示)

284

PlanarConfiguration

画像格納順

1:ピクセル優先モード(画素順次)(例)RGBRGBRGB……
2:プレーン優先モード(面順次)(例)RRR……GGG……BBB……

339

SampleFormat

データ種別

1:符号なし整数
3:単精度浮動小数点(物理量変換時)

277

SamplesPerPixel

画素サンプル数

格納チャンネル/バンド数

278

RowsPerStrip

ストリップあたりのライン数

ストリップあたりのイメージデータのライン数。

42113

GDAL_NODATA

GDAL_NODATA

GDALライブラリで使用され、透明として扱います。
GeoKey
34735

GeoKeyDirectoryTag

GeoKeyディレクトリ

GeoKeyディレクトリを格納

34736

GeoDoubleParamsTag

GeoDoubleパラメータ

Double値のGeoKeyを格納

34737

GeoAsciiParamsTag

GeoAsciiパラメータ

ASCII値のGeoKeyを格納。

33922

ModelTiepointTag

タイポイント

タイポイント情報。画像位置(I、J、K)と地理座標(X、Y、Z)
(I、J、K、X、Y、Z)で表示。

33550

ModelPixelScaleTag

ピクセルスケール

ピクセルの水平、垂直方向の間隔を指定。2次元ではScaleZ=0。
(ScaleX、ScaleY、ScaleZ)で表示。

1024

GTModelTypeGeoKey

地理座標情報種別

1:ModelTypeProjected(投影座標系)
2:ModelTypeGeographic(緯度-経度)

1025

GTRasterTypeGeoKey

ラスター種別

1:RasterPixelIsArea(1ピクセルがエリアを表す)

1026

GTCitationGeoKey

CRS引用

Geographic (Lat/Lon) / WGS84
PS / WGS84(PS指定時)

2054

GeogAngularUnitsGeoKey

角度単位

9102:Degree

2048

GeographicTypeGeoKey

地理座標系種別

4326:WGS84

2049

GeogCitationGeoKey

地理座標系引用

WGS 84(gdal変換時)

3072

ProjectedCSTypeGeoKey

投影座標参照系(ユーザ定義)

32767:ユーザ定義(PS指定時)

3073

PCSCitationGeoKey

投影引用

GeoASCII情報
Geographic (Lat/Lon) / WGS84
PS / WGS84(PS指定時)

3074

ProjectionGeoKey

投影方式

32767:ユーザ定義(PS指定時)

3075

ProjCoordTransGeoKey

座標変換方法

15:CT_PolarStereographic(PS指定時)

3076

ProjLinearUnitsGeoKey

線形単位

9001:Linear_Meter(PS指定時)

3081

ProjNatOriginLatGeoKey

原点緯度

71(北半球)、71(南半球)投影面緯度(PS指定)

3082

ProjFalseEastingGeoKey

投影原点東距

0(PS指定時)

3083

ProjFalseNorthingGeoKey

投影原点北距

0(PS指定時)

3095

ProjStraightVertPoleLongGeoKey

極から垂直な経度

0(PS指定時)