しきさいGeoTIFF・陸圏 | 海洋 | 大気 | 雪氷 | L1B

Level2 / Level3 陸圏プロダクト

プロダクト名をクリックすると、プロダクトの内容を確認頂けます。
複数の観測波長のSD配列(データセット)がある場合は、一部を表示しています。

植生指数等(VGI)[植生指数(NDVI)/ 植生活性度(EVI)/ カゲ指数(SDI)]

Level2プロダクトは、植生指数(NDVI)、植生活性度(EVI)、カゲ指数(SDI)を1つのHDF5ファイルとしてタイル単位で提供します。
Level2統計プロダクトは、個別の物理量プロダクトとしてタイル単位で提供します。
(タイルプロダクトについては、FAQ https://shikisai.jaxa.jp/faq/faq0080_j.htmlをご覧ください。)
Level3プロダクトは、個別の物理量プロダクトとして全球単位で提供します。
G-Portal:HDF5
G-Portal加工要求:GeoTIFF
JASMES:NetCDF4

物理量等

植生指数(NDVI)

植生の被覆を示す指数

分解能

Level2:250m

Level2統計:250m

Level3:1/24deg(4.6km)

Level2

Level2統計(8日)

Level2統計(1月)

Level3(1日統計)

Level3(8日統計)

Level3(1月統計)

物理量等

植生活性度(EVI)

植生の活性を示す指数

分解能

Level2:250m

Level2統計:1km

Level3:1/24deg(4.6km)

Level2

Level2統計(8日)

Level2統計(1月)

Level3(1日統計)

Level3(8日統計)

Level3(1月統計)

物理量等

カゲ指数(SDI)

スペクトル情報を用いた植生の陰影の割合を示す指数

分解能

Level2:250m

Level2統計:250m

Level3:1/24deg(4.6km)

Level2

Level2統計(8日)

Level2統計(1月)

Level3(1日統計)

Level3(8日統計)

Level3(1月統計)

地上部バイオマス-植生ラフネス指数(AGB)[地上部バイオマス(AGB)/ 植生ラフネス指数(VRI)]

Level2プロダクトは、地上部バイオマス(AGB)、植生ラフネス指数(VRI)を1つのHDF5ファイルとしてタイル単位で提供します。
Level2統計プロダクトは、個別の物理量プロダクトとしてタイル単位で提供します。
(タイルプロダクトについては、FAQ https://shikisai.jaxa.jp/faq/faq0080_j.htmlをご覧ください。)
Level3プロダクトは、個別の物理量プロダクトとして全球単位で提供します。
G-Portal:HDF5
G-Portal加工要求:GeoTIFF
JASMES:NetCDF4

物理量等

地上部バイオマス(AGB)

植生の地上部の乾燥重量

分解能

Level2:1km

Level2統計:1km

Level3:1/24deg(4.6km)

Level2

Level2統計(8日)

Level2統計(1月)

Level3(1日統計)

Level3(8日統計)

Level3(1月統計)

物理量等

植生ラフネス指数(VRI)

SGLIの多方向観測による植生の立体構造の違いを示す指数

分解能

Level2:1km

Level2統計:1km

Level3:1/24deg(4.6km)

Level2

Level2統計(8日)

Level2統計(1月)

Level3(1日統計)

Level3(8日統計)

Level3(1月統計)

光合成有効放射吸収&葉面積指数(LAI) [光合成有効放射吸収率(FPAR)/ 葉面積指数(LAI)]

Level2プロダクトは、光合成有効放射吸収率(FPAR)、葉面積指数(LAI)を1つのHDF5ファイルとしてタイル単位で提供します。
Level2統計プロダクトは、個別の物理量プロダクトとしてタイル単位で提供します。
(タイルプロダクトについては、FAQ https://shikisai.jaxa.jp/faq/faq0080_j.htmlをご覧ください。
Level3プロダクトは、個別の物理量プロダクトとして全球単位で提供します。
G-Portal:HDF5
G-Portal加工要求:GeoTIFF
JASMES:NetCDF4

物理量等

光合成有効放射吸収率(FPAR)

植生が吸収する光合成有効放射(PAR)の割合

分解能

Level2:250m

Level2統計:1km

Level3:1/24deg(4.6km)

Level2

Level2統計(8日)

Level2統計(1月)

Level3(1日統計)

Level3(8日統計)

Level3(1月統計)

物理量等

葉面積指数(LAI)

単位面積あたりの植生の葉の片面の総面積

分解能

Level2:250m

Level2統計:250m

Level3:1/24deg(4.6km)

レベル2

レベル2統計(8日)

レベル2統計(1月)

レベル3(1日統計)

レベル3(8日統計)

レベル3(1月統計)

地表面温度(LST)

Level2、Level2統計プロダクトは、タイル単位のHDF5ファイルで提供します。
(タイルプロダクトについては、FAQ https://shikisai.jaxa.jp/faq/faq0080_j.htmlをご覧ください。
Level3プロダクトは、全球単位のHDF5ファイルで提供します。
G-Portal:HDF5
G-Portal加工要求:GeoTIFF
JASMES:NetCDF4

物理量等

地表面温度(LST)

大気上端放射輝度

分解能

Level2:250m

Level2統計:250m

Level3:1/24deg(4.6km)

Level2

Level2統計(8日)

Level2統計(1月)

Level3(1日統計)

Level3(8日統計)

Level3(1月統計)

大気補正済陸域反射率(RSRF)

Level2、Level2統計プロダクトは、可視近赤外、短波長赤外等を1つのHDF5ファイルとしてタイル単位で提供します。
(タイルプロダクトについては、FAQ https://shikisai.jaxa.jp/faq/faq0080_j.htmlをご覧ください。
Level3プロダクトは、個別の物理量プロダクトとして全球単位で提供します。
G-Portal:HDF5
G-Portal加工要求:GeoTIFF
JASMES:NetCDF4

物理量等

大気補正済陸域反射率(RSRF)

大気中の気体分子やエアロゾル粒子による光の散乱・吸収の効果を取り除き、地表面相当の反射率に補正したもの(雲検知含む)。

分解能

Level2:250m

Level2統計:250m(RT01-02、RV01-11、GEOI、GEOV)1km(RS01-04、RP01-02、RN08、RN11、GEOP)

Level3:1/24deg(4.6km)

レベル2

レベル2統計(8日)

レベル2統計(1月)

レベル3(1日統計)

レベル3(8日統計)

レベル3(1月統計)

大気上端放射輝度(LTOA)

Level2プロダクトは、可視近赤外、短波長赤外等を1つのHDF5ファイルとしてタイル単位で提供します。
Level2統計プロダクトは、個別の物理量プロダクトとしてタイル単位で提供します。
(タイルプロダクトについては、FAQ https://shikisai.jaxa.jp/faq/faq0080_j.htmlをご覧ください。
G-Portal:HDF5
G-Portal加工要求:GeoTIFF
JASMES:NetCDF4

物理量等

大気上端放射輝度(LTOA)

大気上端放射輝度

分解能

Level2:250m

Level2統計:250m

レベル2

レベル2統計(8日)

レベル2統計(1月)

しきさいデータのGeoTIFFデータを利用するには、以下の方法があります。

・標準データをG-Portalから入手して、ツールを用いてい変換する方法

  • -CUI:GCOM-C SGLI地図投影・GeoTIFF出力ツール(下記の「使用ツール」からダウンロードサイトへリンクしています。)
  • -GUI:フォーマット変換ツール(ツール名をクリックすると、ダウンロードページに移動します)

・netCDFデータをJASMESサイトから入手して、GeoTIFF変換する方法

  • QGISの形式変換等によりGeoTIFF変換できます。全球データは、経度180度が中心となっていますので、必要に応じて参照座標系の設定が必要です。下記資料にQGISでの設定方法を掲載しています。
  • コマンドラインでの変換方法は、以下のFAQをご覧ください。
  • https://shikisai.jaxa.jp/faq/faq0092_j.html

・G-Portalの加工要求からGeoTIFFを選択して入手する方法

使用ツール

G-Portalから入手したHDF5「しきさい画像」を、地図投影画像に変換し、GeoTIFFファイルで出力する方法を紹介します。
ツール名をクリックすると、ダウンロードサイトへリンクします。

対象プロダクト 使用ツール  

Level2(L2)、Level2統計(L2統計)

GCOM-C SGLI地図投影・GeoTIFF出力ツール
G-Portal内の「ツール・ドキュメント」ページにリンクします。
G-portal:Windows, Linux

Level3(L3)
QGIS(Quantum GIS)/gdal 外部サイト:英語版へリンクしますが、画面右の「English ▼」で「日本語」選択で日本語版になります。
Windows、Linux等

上記、使用ツールと下記サンプルデータを使ったGeoTIFFファイル出力方法を説明します。

サンプルデータ

G-Portalからのダウンロードをお願いします。

Level2 LST:
2022年08月07日観測 北海道・日本(タイル番号:0428) 夜間
GC1SG1_20220807A01D_T0428_L2SG_LST_Q_3000.h5(4MB)

Level2 LTOA:
2022年05月03日観測 日本海周辺(タイル番号:0528) 昼間
GC1SG1_20220503D01D_T0528_L2SG_LTOAK_2011.h5(42MB)

Level3 LST:
2022年08月月平均 世界 夜間
GC1SG1_20220801A01D_D0000_3MSG_LST_F_3000.h5(11MB)

1)Level2/Level2統計プロダクト(単一SD配列)変換時のコマンド例)

Windowsの「コマンドプロンプト」等で、「SGLI_geo_map_win.exe」のあるディレクトリへ移動します。
(Windowsの「コマンドプロンプト」は、Windows スタート > Windows システムツール > コマンド プロンプト をクリックすると、起動できます)
下記は、Cドライブ直下のsgli_dataフォルダにSGLI_geo_map_win.exeとデータを格納したdataフォルダがある例です。

コマンドは、Image_data内のSD配列 LSTを地図投影して、LZW圧縮したGeoTIFFファイルとして出力します。
画素値65535を無効値として設定し、attribute(テキスト情報)内のslope、offset値をGDAL_METADATAタグに格納します。
値は、GeoTIFF変換時に一緒に出力されるxmlファイル内の<Slope>、<Offset>タグで確認できます。

>cd C:\sgli_data
>SGLI_geo_map_win.exe C:\sgli_data\data\GC1SG1_20220807A01D_T0428_L2SG_LST_Q_3000.h5 -d Image_data/LST -r 0 -a default -n 65535 -z -o C:\sgli_data

コマンド説明

オプションコマンドの詳細は、取扱説明書をご確認ください。

  • SGLI_geo_map_win.exe:Windows版 GCOM-C SGLI地図投影・GeoTIFF出力ツール
  • GC1SG1_20220807A01D_T0428_L2SG_LST_Q_3000.h5:G-Portalから入手したプロダクト名
  • -d Image_data/LST:変換対象のSD配列(データセット)名
  • -r 0:リサンプリング法(NN)
  • -a default:物理量等の変換係数(slope/offset)を設定。QGISのようにソフトウェアが対応していれば、変換後の値が表示されます(データは、元の値を維持します)。
  • -n 65535:無効値の指定
  • -z:LZW圧縮の適用
  • -o C:\sgli_data:任意の出力先を指定

変換されたGeoTIFFファイルに格納されるTag情報については、<GeoTIFF Tag情報>を参照ください。

変換画像をQGISで表示

2)Level2/Level2統計プロダクトの複数SD配列を1ファイルにまとめる例

Windowsの「コマンドプロンプト」等で、「SGLI_geo_map_win.exe」のあるディレクトリへ移動します。
(Windowsの「コマンドプロンプト」は、Windowsスタート > Windows システムツール > コマンドプロンプトをクリックすると、起動できます)
下記は、Cドライブ直下のsgli_dataフォルダにSGLI_geo_map_win.exeとデータを格納したdataフォルダがある例です。

コマンドは、Image_data内のSD配列 Lt_VN03、Lt_VN05、Lt_VN08を地図投影して、LZW圧縮した1つのGeoTIFFファイルとして出力します。
画素値65535を無効値として設定し、attribute(テキスト情報)内のslope、offset値をGDAL_METADATAタグに格納します。
値は、GeoTIFF変換時に一緒に出力されるxmlファイル内の、<Slope>、<Offset>タグで確認できます。
LTOA/RSRFプロダクトや単一ファイルでQA_flagを利用する場合に、複数の配列を1つのGeoTIFFファイルへ出力することができます。
※物理量1ファイルとQA_flagの2ファイルを出力して、QGISで表示する場合は、レイヤプロパティ > シンボロジ > レンダリングタイプを単バンドグレーにして表示します。

>cd C:\sgli_data
>SGLI_geo_map_win.exe C:\sgli_data\data\GC1SG1_20220503D01D_T0528_L2SG_LTOAK_2011.h5 -c VN08,VN05,VN03 -r 0 -a reflectance -n 65535 -z -o
>\sgli_data

コマンド説明

オプションコマンドの詳細は、取扱説明書をご確認ください。

  • SGLI_geo_map_win.exe:Windows版 GCOM-C SGLI地図投影・GeoTIFF出力ツール
  • GC1SG1_20220503D01D_T0528_L2SG_LTOAK_2011.h5:G-Portalから入手したプロダクト名
  • -c VN08,VN05,VN03:変換対象のSD配列(データセット)名
  • -r 0:リサンプリング法(NN)
  • -a reflectance:反射率変換係数(slope_reflectance, offset_reflectance)を設定。QGISのようにソフトウェアが対応していれば、変換後の値が表示されます(データは、元の値を維持します)。
  • -n 65535:無効値の指定
  • -z:LZW圧縮の適用
  • -o C:\sgli_data:任意の出力先を指定

変換されたGeoTIFFファイルに格納されるTag情報については、<GeoTIFF Tag情報>を参照ください。

変換画像をQGISで表示

3)Level3プロダクト変換時のgdalコマンド例

gdalコマンドを利用するため、OSgeo4W Shellを起動します。
(OSgeo4W Shellは、通常のインストールであれば、Windows スタート > QGIS 3.22.8 > OSgeo4W Shell をクリックすると起動できます。)
GeoTIFF変換するデータが格納されているディレクトリに移動します。

下記は、Cドライブ直下のsgli_dataフォルダに変換するデータがある例です。
コマンドは、Image_data内のSD配列 LST_AVEを地図投影して、LZW圧縮したGeoTIFFファイルとして出力します。
画素値65535を無効値として設定し、attribute(テキスト情報)内のslope、offset値をGDAL_METADATAタグに格納します。
slope、offset値は、gdalinfoコマンドやHDFView(ツールのダウンロードが必要です)等で確認できます。
表示例は、<Level2/Level3陸圏プロダクトのSD配列名確認方法>をご覧ください。

>cd C:\sgli_data
>gdal_translate -of GTiff -a_srs EPSG:4326 -a_ullr -180 90 180 -90 -a_nodata 65535 -a_scale 0.02 -a_offset 0 -co COMPRESS=LZW HDF5:"GC1SG1_20220801A01D_D0000_3MSG_LST_F_3000.h5"://Image_data/LST_AVE L3LST_A01M.tif

コマンド説明
  • gdal_translate:フォーマット変換コマンド
  • -of GTiff:GeoTIFF出力
  • -a_srs EPSG:4326:入力ファイルの参照座標系を指定します。
  • -a_ullr -180 90 180 -90:左上(-180 90)、右下(180 -90)の座標値を指定します。
  • -a_nodata 65535:無効値の設定
  • -a_scale, -a_offset:slope、offset値を設定します。
  • -co COMPRESS=LZW:LZW圧縮を設定します。
  • HDF5:"GC1SG1_20220801A01D_D0000_3MSG_LST_F_3000.h5"://Image_data/LST_AVE:gdalinfoで表示したときの変換対象のSUBDATASE_X_NAMEの情報(X:数字)
  • L3LST_A01M.tif:出力ファイル名を指定します。

変換画像をQGISで表示

4)Level2/Level3プロダクトのQA_flag適用のgdalコマンド例

「GCOM-C SGLI地図投影・GeoTIFF出力ツール」で作成したLSTデータに、QA_flagの情報を適用する例を紹介します。
「GCOM-C SGLI地図投影・GeoTIFF出力ツール」のオプション「-c」で、LSTとQA_flagをGeoTIFFに変換しておきます。
以下のコマンドは、LSTのQAに設定されている1画素内の10bit(残差2K以上)、15bit(入力データなし)目のフラグが「0」のデータを抽出します。フラグは「0」または「1」です。
LSTのQA_flagの情報は、EORC GCOM-Cサイトの「プロダクトとアルゴリズム」( https://suzaku.eorc.jaxa.jp/GCOM_C/data/update/Algorithm_LST_ja.html)でご確認頂けます。

>cd C:\sgli_data
>gdal_calc -A GC1SG1_20220807A01D_T0428_L2SG_LST_Q_3000_LST_QA_flag.tif --A_band=2 --outfile=LST0428A01D_20220807QA.tif --calc="(((A >> 10) & 1) == 0) * ((A >> 15) == 0) * 1" --NoDataValue=65535

コマンド説明
  • gdal_calc:データ内の計算をするgdalコマンド
  • -A:計算式で使用するファイル名を「A」に設定
  • GC1SG1_20220807A01D_T0428_L2SG_LST_Q_3000_LST_QA_flag.tif:計算対象のファイル名
  • --A_band=2:GeoTIFF内のQA_flagの格納順番を設定
  • --outfile:計算結果の出力ファイル名を任意に設定
  • --calc:計算式を設定
  • (A >> 10) & 1:bit情報を10bit分、右にずらします。上位bitのみを残します。また、bitのand計算して10bit目を抽出します。
  • A >> 15:bit情報を15bit分、右にずらします。
  • (((A >> 10) & 1) == 0) * ((A >> 15) == 0) * 1:括弧内を満たせば、1を返します。最後の「*1」は、条件を満たせば「1」を設定します。
    --NoDataValue:無効値を設定

※A >> 10 または、right_shift(A, 10)・・・・Aのある画素値(10進数:18431)「0100011111111111」があったとすると、
10個分右にシフトします。「010001」のデータになります。
※A & 1 または、bitwise_and(A, 1) ・・・・Aの画素値に対して「1」(10進数:1)のビット演算をします。元データの10bitを抽出します。

010001(17)
&000001(1)
---------------------
000001(1)

(0 and 0 --> 0, 1 and 1 --> 1, 0 and 1 --> 0)

※(((A >> 10) & 1) == 0) * ((A >> 15) == 0) * 1 ・・・・・・・10bit目が"0"及び15bit目が"0"を満たせば"1"を割り当てます。 どちらかを満たさなければ、"0"になります。便宜上、"*1"を設定していますが、式を満たせば"1"となりますので、"*1"は設定しなくても支障ありません。

作成したQA_flagデータを用いたLSTデータを作成します。

>gdal_calc -A GC1SG1_20220807A01D_T0428_L2SG_LST_Q_3000_LST_QA_flag.tif --A_band=1 -B LST0428A01D_20220807QA.tif --outfile=LST0428A01D_20220807addQA.tif --calc="(A <= 65534) * (B == 1) * A + (A <= 65534) * (B == 0) * 65535 + (A > 65534) * (B == 1) * 65535 + (A > 65534) * (B == 0) * 65535" --NoDataValue=65535

コマンド説明
  • gdal_calc:データ内の計算をするgdalコマンド
  • -A, -B:計算式で使用するファイル名を「A」及び「B」に設定
  • GC1SG1_20220807A01D_T0428_L2SG_LST_Q_3000_LST_QA_flag.tif:計算対象のファイル名「A」に設定
  • LST0428A01D_20220807QA.tif:フラグを抽出したファイル名「B」に設定
  • --A_band=1:GeoTIFF内の物理量LSTデータの格納順番を設定定
  • --outfile:計算結果の出力ファイル名を任意に設定
  • --calc:計算式を設定
  • (A <= 65534) * (B == 1) * A:Aデータが有効値内で、Bデータが"1"のデータはAの値をそのまま残します。ここで、slope/offsetを用いた計算も可能です。
  • (A <= 65534) * (B == 0) * 65535:Aデータが有効値内で、Bデータが"0"のデータを無効値に割り当てます。
  • (A > 65534) * (B == 1) * 65535:Aデータが有効値外で、Bデータが"1"のデータを無効値に割り当てます。
  • (A > 65534) * (B == 0) * 65535:Aデータが有効値外で、Bデータが"0"のデータを無効値に割り当てます。

gdal_editでslope/offsetを設定します。

>gdal_edit -scale 0.002 -offset 0 LST0428A01D_20220807addQA.tif

QA_flagを適用したLST画像をQGISで表示

Level3プロダクトのQA_flagの適用もLevel2と同様です。QA_flagは8bitデータです。必要に応じて適用してください。
以下は、入力データがない画素、エラーフラグのある画素を除外する例です。

>gdal_translate -of GTiff -a_srs EPSG:4326 -a_ullr -180 90 180 -90 -co COMPRESS=LZW HDF5:"GC1SG1_20220801A01M_D0000_3MSG_LST_F_3000.h5"://Image_data/LST_QA_flag L3LST_A01M_QA_flag.tif
>gdal_calc -A L3LST_A01M.tif -B L3LST_A01M_QA_flag_cal.tif --outfile=L3LST_A01M_addQA.tif --calc="(A <= 65534) * (B == 1) * A + (A <= 65534) * (B == 0) * 65535 + (A > 65534) * (B == 1) * 65535 + (A > 65534) * (B == 0) * 65535" --NoDataValue=65535

コマンド説明
  • gdal_translate:フォーマット変換コマンド
    コマンドの内容は、「3)Level3プロダクト変換時のgdalコマンド例」を参照ください。
  • gdal_calc:データ内の計算をするgdalコマンド
  • -A, -B:計算式で使用するファイル名を「A」及び「B」に設定
  • L3LST_A01M.tif:計算対象のファイル名「A」に設定
  • L3LST_A01M_QA_flag_cal.tif:フラグを抽出したファイル名「B」に設定
  • --outfile:計算結果の出力ファイル名を任意に設定
  • --calc:計算式を設定
  • (A <= 65534) * (B == 1) * A:Aデータが有効値内で、Bデータが"1"のデータはAの値をそのまま残します。ここで、slope/offsetを用いた計算も可能です。
  • (A <= 65534) * (B == 0) * 65535:Aデータが有効値内で、Bデータが"0"のデータを無効値に割り当てます。
  • (A > 65534) * (B == 1) * 65535:Aデータが有効値外で、Bデータが"1"のデータを無効値に割り当てます。
  • (A > 65534) * (B == 0) * 65535:Aデータが有効値外で、Bデータが"0"のデータを無効値に割り当てます。

gdal_editでslope/offsetを設定します。

>gdal_edit -scale 0.02 -offset 0 L3LST_A01M_addQA.tif

QA_flagを適用したLST画像をQGISで表示

5)Level2/Level3陸圏プロダクトのSD配列名確認方法

SD配列名の詳細については、下記< Level2/Level3陸圏プロダクトのSD配列名>をご覧ください。
詳細については、EORC GCOM-C「標準プロダクトとアルゴリズム」のサイトをご確認ください。

SD配列は、以下の方法でもご確認いただけます。 Level3プロダクトのGeoTIFF変換では、gdalinfoをご利用ください。

gdalinfo HDFView

QQGISを標準インストールしている場合は、OSGeo4W Shellをご利用ください。
(スタートメニュー > QGIS 3.22.8 > OSGeo4W Shell)バージョン3.22の場合
変換対象のデータがあるディレクトリへ移動して、gdalinfoの後にファイル名を入力します。
Image_data_xxx_Offset, Slopeが、gdalではoffset, scaleに対応します。
「Image_data/」の後ろが配列名です。gdalでの変換には、下線部分を指定します。

Level3 LSTの表示例
(1)Image_data内のSD配列名
(2)Geometry_data内のSD配列名(含まれない場合フォルダのみ)
(3)LST_AVEの付加情報、slope, offset情報等

>gdalinfo GC1SG1_20220801A01M_D0000_3MSG_LST_F_3000.h5

Image_data_LST_AVE_Error_DN=65535
Image_data_LST_AVE_Maximum_valid_DN=65534
Image_data_LST_AVE_Minimum_valid_DN=0
Image_data_LST_AVE_Offset=0
Image_data_LST_AVE_Slope=0.02
Image_data_LST_AVE_Unit=Kelvin
・・・・・・
Subdatasets:
SUBDATASET_1_NAME=HDF5:"GC1SG1_20220801A01M_D0000_3MSG_LST_F_3000.h5"://Image_data/LST_AVE
SUBDATASET_1_DESC=[4320x8640] //Image_data/LST_AVE (16-bit unsigned integer)
SUBDATASET_2_NAME=HDF5:"GC1SG1_20220801A01M_D0000_3MSG_LST_F_3000.h5"://Image_data/LST_QA_flag
SUBDATASET_2_DESC=[4320x8640] //Image_data/LST_QA_flag (8-bit unsigned character)


6)Level2/Level3陸圏プロダクトのSD配列名

  プロダクト名 物理量等 ID 主なSD配列名
Level2
大気上端輝度

大気上端輝度

LTOA

Land_water_flag
Land_water_flag
Lt_P(1,2)_(0,m60,p60)
Lt_P(I,Q,U)(01,02)
Lt_SW(01-04)
Lt_TI(01,02)
Lt_VN(01-11)
Lt_VN(08,11)P
Statistic_data_(SWI,TIR,VNI)

大気補正済地表面反射率

大気補正済地表面反射率

RSRF

Land_water_flag
Angstrom
PAR
Rp_PL(01,02)
Rs_PI(01,02)
Rs_SW(01-04)
Rs_VN(01-11)
Rs_VN(08,11)P
SWR
Tau_500
Tb_TI(01,02)

植生指数(正規化&拡張) 等

拡張植生指数

VGI_

EVI

正規化植生指数

NDVI

カゲ指数

SDI

地上部バイオマス-植生ラフネス指数

地上部バイオマス

AGB_

AGB

植生ラフネス

VRI

光合成有効放射吸収&葉面積指数

光合成有効放射吸収率

LAI_

FAPAR

葉面積指数

LAI
Overstory_LAI
地表面温度
地表面温度

LST_

E01
E02
LST
Level2統計
大気上端輝度

大気上端輝度

LTOA

Lt_P(I,Q,U)(01,02)
Lt_SW(01-04)
Lt_TI(01,02)
Lt_VN(01-11)
Lt_VN(08,11)P

陸域反射率

陸域反射率

RV(01-11)

Rs_VN(01-11)_AVE

RS(01-04)

Rs_SW(01-04)_AVE

RT(01,02)

Tb_TI(01,02)_AVE

GEO(V,I,P)

Relative_azimuth_AVE
Sensor_zenith_AVE
Solar_zenith_AVE

RN(08,11)

Rs_VN(08,11)P_AVE

RP(01,02)

Rs_PI(01,02)_AVE

SWR_

SWR_AVE

拡張植生指数

拡張植生指数

EVI_

EVI_AVE

正規化植生指数

正規化植生指数

NDVI

NDVI_AVE

カゲ指数

カゲ指数

SDI_

SDI_AVE

地上部バイオマス

地上部バイオマス

AGB_

AGB_AVE

植生ラフネス

植生ラフネス

VRI_

VRI_AVE

光合成有効放射吸収率

光合成有効放射吸収率

FPAR

FAPAR_AVE

葉面積指数

葉面積指数

LAI_

LAI_AVE

地表面温度

地表面温度

LST_

LST_AVE
Level3
陸域反射率

陸域反射率

RP(01,02)

Rs_PI(01,02)_AVE

RS(01-04)

Rs_SW(01-04)_AVE

RV(01-11)

Rs_VN(01-11)_AVE

RN(08,11)

Rs_VN(08,11)P_AVE

RT(01,02)

Tb_TI(01,02)_AVE

SNZV

Sensor_zenith_AVE

SNZ(I,P)

Sensor_zenith_(IR,PL)_AVE

SLZ(I,V)

Solar_zenith_AVE

SLZP

Solar_zenith_PL_AVE

RLAV

Absolute_relative_azimuth_AVE

RLA(I,P)

Absolute_relative_azimuth_(IR,PL)_AVE

拡張植生指数

拡張植生指数

EVI

EVI_AVE

正規化植生指数

正規化植生指数

NDVI

NDVI_AVE

カゲ指数

カゲ指数

SDI

SDI_AVE

地上部バイオマス

地上部バイオマス

AGB

AGB_AVE

植生ラフネス

植生ラフネス

VRI

VRI_AVE

光合成有効放射吸収率

光合成有効放射吸収率

FPAR

FAPAR_AVE

葉面積指数

葉面積指数

LAI

LAI_AVE

地表面温度

地表面温度

LST

LST_AVE

7)物理量変換方法

「GCOM-C SGLI地図投影・GeoTIFF出力ツール」でGeoTIFF変換した時に、同時に作成されるxmlファイルに物理量等変換の係数(slope/offset)が出力されます。
テキストエディタやブラウザで表示します。

以下は、LSTのxmlの例です。
<Slope>、<Offset>の値を「画素値×Slope+Offset」に代入して、画素値の値を物理量に変換します。単位は、ケルビン[K]です。
<Data_description>Sea Surface Temperature[SST]: SST[degree]=DN*Slope+Offset
<Slope>2.000000e-002</Slope>
<Offset>0.000000e+000</Offset>
<Unit>Kelvin</Unit>

gdalコマンドで計算する場合は、以下のコマンドで度[K]に変換された値が格納されます。
Slopeは、「2.000000e-002」のままでも問題ありません。

>gdal_calc -A input.tif --outfile=output.tif --type=Float32 --calc="A * 0.02" --NoDataValue=65535

8)データ品質フラグ(QA Flag)の確認

プロダクトの品質フラグ(QA_Flag)は、16bitまたは8bitの各bitのON(1)、OFF(0)の情報として格納されています。
プロダクトの品質情報は、Ver.3情報の「標準プロダクト&アルゴリズム」 (https://suzaku.eorc.jaxa.jp/GCOM_C/data/product_std_j.html) の各プロダクトページ「QA_flag情報」で確認いただけます。

ビット番号 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 2 1 0
値(例) 0 1 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0

9)GeoTIFF Tag情報

分類 Tag ID 名称
TIFF Field
258

BitPerSample

サンプルビット数

32(物理量変換時)
8 or 16

259

Compression

圧縮方式

1:圧縮なし
5:LZW(圧縮指定時)

257

ImageLength

イメージ長

画像のライン数

256

ImageWidth

イメージ幅

1ライン当たりのピクセル数

274

Orientation

走査方向

1:TopLeft(画像は表示どおりに保存)

262

PhotometricInterpretation

色表現形式

1:BlackIsZero(グレースケールイメージの0を黒として表示)

284

PlanarConfiguration

画像格納順

1:ピクセル優先モード(画素順次)(例)RGBRGBRGB……
2:プレーン優先モード(面順次)(例)RRR……GGG……BBB……

339

SampleFormat

データ種別

1:符号なし整数
3:単精度浮動小数点(物理量変換時)

277

SamplesPerPixel

画素サンプル数

格納チャンネル/バンド数

278

RowsPerStrip

ストリップあたりのライン数

ストリップあたりのイメージデータのライン数。

42112

GDAL_METADATA

GDAL_METADATA

設定によりslope, offset値が格納されます。

42113

GDAL_NODATA

GDAL_NODATA

GDALライブラリで使用され、透明として扱います。
GeoKey
34735

GeoKeyDirectoryTag

GeoKeyディレクトリ

GeoKeyディレクトリを格納

34736

GeoDoubleParamsTag

GeoDoubleパラメータ

Double値のGeoKeyを格納

34737

GeoAsciiParamsTag

GeoAsciiパラメータ

ASCII値のGeoKeyを格納。

33922

ModelTiepointTag

タイポイント

タイポイント情報。画像位置(I、J、K)と地理座標(X、Y、Z)
(I、J、K、X、Y、Z)で表示。

33550

ModelPixelScaleTag

ピクセルスケール

ピクセルの水平、垂直方向の間隔を指定。2次元ではScaleZ=0。
(ScaleX、ScaleY、ScaleZ)で表示。

1024

GTModelTypeGeoKey

地理座標情報種別

1:ModelTypeProjected(投影座標系)
2:ModelTypeGeographic(緯度-経度)

1025

GTRasterTypeGeoKey

ラスター種別

1:RasterPixelIsArea(1ピクセルがエリアを表す)

1026

GTCitationGeoKey

CRS引用

Geographic(Lat/Lon)/ WGS84
PS / WGS84(PS指定時)

2054

GeogAngularUnitsGeoKey

角度単位/td>

9102:Degree

2048

GeographicTypeGeoKey

地理座標系種別

4326:WGS84

2049

GeogCitationGeoKey

地理座標系引用

WGS 84(gdal変換時)

3072

ProjectedCSTypeGeoKey

投影座標参照系(ユーザ定義)

32767:ユーザ定義(PS指定時)

3073

PCSCitationGeoKey

投影引用

GeoASCII情報
Geographic(Lat/Lon)/ WGS84
PS / WGS84(PS指定時)

3074

ProjectionGeoKey

投影引用

32767:ユーザ定義(PS指定時)

3075

ProjCoordTransGeoKey

座標変換方法

15:CT_PolarStereographic(PS指定時)

3076

ProjLinearUnitsGeoKey

線形単位

9001:Linear_Meter(PS指定時)

3081

ProjNatOriginLatGeoKey

原点緯度
7
1(北半球)、-71(南半球)投影面緯度(PS指定時)

3082

ProjFalseEastingGeoKey

投影原点東距

0(PS指定時)

3083

ProjFalseNorthingGeoKey

投影原点東距

0(PS指定時)

3095

ProjStraightVertPoleLongGeoKey

極から垂直な経度

0(PS指定時)